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J Neurol 2023. https://link.springer.com/article/10.1007/s00415-023-11770-7)このようにPD患者において大唾液腺と心臓の末梢臓器2領域に着目して臨床症状を比較した研究は新しい視点と考えられます。 本研究は、PDの病態進展理解に寄与し、将来的なPDの病期・ステージングに繋がり、患者個々の状態に応じたテイラーメイド医療が実践できるようになる可能性があります。研究グループは、新規補助診断手法への有用性を検討しています。 発表概要  PDは進行性変性性運動障害疾患で、αシヌクレインの異常凝集体であるレビー小体が原因蛋白質です。レビー小体は中枢神経のみならず、末梢臓器にも発現します。PDにおいて、123I-metaiodobenzylguanidine (MIBG)心筋シンチグラフィー検査による心臓交感神経障害はレビー小体の存在と関連しています。一方、大唾液腺等の消化管にもレビー小体が好発しますが、末梢臓器でどのように病態進展していくか不明です。研究グループらはPD患者の耳下腺・顎下腺交感神経障害を昨年報告しました。そこで、本研究では心臓と大唾液腺2領域で交感神経障害を有するPD患者で、より病態進展し臨床症状が進行しているのではないかと仮定し検証しました。    大唾液腺と心臓2領域の交感神経障害を有するPD(dual-SD群)は単一交感神経障害群(single-SD群)、非交感神経障害群(non-SD群)に比べ、高齢でより嗅覚障害が重度で、レム睡眠行動異常症を有する可能性が高い患者の割合が高く、自律神経障害が重度で、MDS-UPDRSによる非運動症状が重度であることが判明しました。一方、罹病期間や認知機能、運動症状の程度は同等でした。また、dual-SD群とその他の群間にて臨床評価項目が病態進行に影響しているか検討するため、年齢、性別、罹病期間を変数として多重ロジスティック回帰分析を施行したところ、年齢が重要な因子であることがわかりました(表1及び図1)。  以上から大唾液腺と心臓2領域のMIBG集積低下を有するPDで非運動症状を中心に病状が進行していることが判明し、自律神経障害は黒質線条体変性(ドパミン神経系)から独立して進展する可能性があることがわかりました。さらに、年齢がPDの病態進行に寄与している可能性が示唆されました。本研究はPDの病態進展解明の一助となり、将来的な患者個々の病期・ステージングに利用できる可能性があります。 発表内容  PDは運動緩慢、静止時振戦や筋強剛を主体とする進行性変性性運動障害疾患で、αシヌクレインの異常凝集に伴うレビー小体が原因蛋白質です。レビー小体は中枢神経系のみならず、消化管や心臓等の末梢臓器にも好発し、MIBG心筋シンチグラフィー検査による心臓交感神経障害はレビー小体の存在を裏付けることが病理学的検討で知られています。現在PDの病態進展仮説として、Body-first vs. Brain-first仮説(注4)が注目されていますが、末梢臓器におけるレビー小体の進展経路に不明な点が多いのが実情です。研究グループはレビー小体が好発する大唾液腺を半自動定量的手法によってMIBG集積を解析し、対照群に比較してPD群で有意に低下していることを昨年報告しました。そこで、心臓と大唾液腺2領域に交感神経障害を有するPD患者で、より病態進展していると仮定し、臨床症状を検討しました。  対象はPD群90名と対照群30名とし、検査時年齢、罹病期間、MMSEによる認知機能、OSIT-Jを用いた嗅覚障害、RBDSQ-Jを用いた質問紙票によるレム睡眠行動異常、質問紙票による自律神経障害評価(SCOPA-AUT)、PDの重症度であるHoehn-Yahr分類、非運動症状、ADL、運動症状評価尺度であるMDS-UPDRS partⅠ-Ⅲを評価しました。耳下腺及び顎下腺、心臓のMIBG集積をPD群と対照群で比較し、感度と特異度からカットオフ値を算出し、PD群を大唾液腺と心臓2領域の交感神経障害を有するdual-SD群、単一交感神経障害群(single-SD群)、非MIBG集積低下群(non-SD群)に分類し、臨床評価項目を比較しました。dual-SD群と他群を比較し、年齢や性別、罹病期間といったPDの進展に影響を与えると考えられる指標を変数として多重ロジスティック回帰分析を行いました。  その結果、対照群と比較し、PD群で耳下腺・顎下腺、心臓MIBG集積いずれも有意に低下していました(耳下腺後期像:p = 0.006、顎下腺後期像:p = 0.001、心臓後期像:p 発表雑誌 雑誌名 「Journal of the Neurological Sciences」(オンライン先行公開:2024年2月12日) 論文タイトル Clinical characteristics of patients with Parkinson's disease with reduced 123I-metaiodobenzylguanidine uptake in the major salivary glands and heart 著者 Junya Ebina, Sunao Mizumura, Harumi Morioka, Mari Shibukawa, Junpei Nagasawa, Masaru Yanagihashi, Takehisa Hirayama, Nobutomo Ishii, Yukio Kobayashi, Akira Inaba, Satoshi Orimo and Osamu Kano* DOI番号 https://doi.org/10.1016/j.jns.2024.122932 アブストラクトURL https://www.jns-journal.com/article/S0022-510X(24)00067-4/abstract 用語解説 (注1)MIBG心筋シンチグラフィー検査 123I-metaiodobenzylguanidine(MIBG)はノルアドレナリンの生理的アナログで同検査は心臓交感神経節後線維障害を評価する手法。本邦では元々心不全評価で施行される検査で、現在パーキンソン病やレビー小体型認知症の自律神経障害評価で施行されることが多くなっており、保険収載されている。パーキンソン病やレビー小体型認知症への有用性から国際診断基準に含まれている。 (注2)パーキンソン病(Parkinson’s disease: PD) 黒質線条体変性に伴うドパミン神経系障害により、進行性に運動障害を呈する疾患。代表的な症状は運動緩慢、静止時振戦、筋強剛で病状が進行すると歩行障害や姿勢反射障害を呈する場合がある。運動症状以外に多彩な非運動症状を呈し、嗅覚障害やレム睡眠行動異常、抑うつ等が運動症状以前にみられる場合がある。 (注3)MDS-UPDRS Movement Disorder Society-Unified Parkinson’s Disease Rating Scaleの略。 4つのパートに分かれており、パートⅠは非運動症状評価、パートⅡは患者のADL評価、パートⅢは検者による運動症状評価、パートⅣは運動合併症評価から構成されている。 (注4)Body-first vs. Brain-first仮説 MIBG心筋シンチグラフィー検査等の放射線学的検査を用い、パーキンソン病の前駆症状と考えられるレム睡眠行動異常の有無(運動症状より先に出現するか後に出現するか)を基に、腸管から進展するタイプ(Body-firstタイプ=ボトムアップタイプ)と中枢から進展するタイプ(Brain-firstタイプ=トップダウンタイプ)に分かれるとする仮説(Horsager J, et al. Brain 2020)。 添付資料 Ebina J, et al. J Neurol Sci (in press) より抜粋表1.4群間の臨床症状の比較 Ebina J, et al. J Neurol Sci (in press) より一部改変し抜粋図1.4群間の臨床症状の違い *p 以上 お問い合わせ先 【本発表資料のお問い合わせ先】 東邦大学医学部内科学講座神経内科学分野 教授 狩野 修 〒143-8540 大田区大森西5-21-16 TEL: 03-3762-4151 FAX: 03-3768-2566 E-mail: osamu.kano[@]med.toho-u.ac.jp URL: https://www.lab.toho-u.ac.jp/med/omori/neurology/ 【本ニュースリリースの発信元】 学校法人東邦大学 法人本部経営企画部 〒143-8540 大田区大森西5-21-16 TEL: 03-5763-6583 FAX: 03-3768-0660 E-mail: press[@]toho-u.ac.jp  URL:www.toho-u.ac.jp ※E-mailはアドレスの[@]を@に替えてお送り下さい。 プレスリリース 2024年度 2023年度 2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度 2011年度 2010年度 2009年度 2008年度 2007年度 このページのトップへ 交通のご案内 お問い合わせ よくあるご質問 English サイトマップ プライバシーポリシー このサイトについて 関連リンク 東邦大学 大森キャンパス【医学部・看護学部】 〒143-8540 東京都大田区大森西5-21-16 TEL : 03-3762-4151(大代) アクセスマップ 習志野キャンパス【理学部・薬学部・健康科学部】 〒274-8510 千葉県船橋市三山2-2-1 TEL : 047-472-9199 アクセスマップ PC版はこちら COPYRIGHT(C) TOHO-UNIVERSITY ALL RIGHTS RESERVED.

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